注入治療はなぜ難しいのか

先日東海地区注入デイスカッション勉強会に参加してきました。

新井先生の講演の題名は『MD codes』、注入治療の柱となる理論についてでした。

安全性に最大限配慮し、膨大な解剖学のデータや論文を基に作られた
『注入治療の指針』に従えば、誰でも安全にバランス良くナチュラルな仕上がりの注入ができます。

確かにその通りです。MD codesを使えば、年齢や顔立ちに関わらず若々しくキレイになります。

でも実際の臨床はそんなに単純ではありません。

それは患者さんにはそれぞれ希望があるからです。

もちろんバランスを崩してまでこうしたい、なんて方はいませんが今日の注入でできるだけ悩みを解決したいと思っています。

私も注入してもらうときはそう思います💦

だから理論だけに従って治療するわけにはいきません。

理論と患者さんそれぞれの希望を融合させないといけない。

それが難しい!

ここがガイドラインに沿って全員同じ治療をする保険診療とは大きく異なるところです。

自由診療の中でもこれほど患者さんによって治療が違うものはないと思います。

やはり注入治療は特別です。
理論を相当理解しないと臨床に落とし込めません。
目指すのは、客観的な美と患者さんの満足の両方を満たすこと。
難しいけどやりがいがある。
難しいからこそ面白い。

勉強会はそんな注入好きな医師の集まりです。難渋した症例やトラブルの経験をシェアして議論したり、先生方とおしゃべりしたり、真面目に勉強するけど居心地がいい不思議な会です。

今回はヒアルロニダーゼの実験もあっていつもにも増して和気あいあいで盛り上がりました。

年齢やバックグラウンド、キャリアが様々な先生方がそれぞれ奮闘している話を聞くと、みんな注入治療に魅了されているんだなあと感じて嬉しくなります。

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この記事を書いた人

前原順子のアバター 前原順子 産婦人科専門医

1998年名古屋市立大学医学部卒業。産婦人科専門医。名古屋市立大学病院、公立陶生病院等で産婦人科診療に従事。2010年より前原外科・整形外科にて注入治療を始める。現在は婦人科医、注入治療医として複数のクリニックに勤務。二男一女の母。

ヒアルロン酸、ボトックスの注入治療を行なっています。注入治療により、大きく顔立ちを変えることなくお顔全体をバランスよく若返らせることができます。婦人科医として年齢サインに悩む女性の心を勇気付けたい、その方法の一つを注入治療と考えています。

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