骨🦴を大事に

今日は骨の話です。

癌、糖尿病などの生活習慣病に比べてインパクト小さめの骨粗鬆症ですが、将来の生活の質に大きく関わってきます。

骨粗鬆症による大腿骨頸部骨折や腰椎の圧迫骨折は寝たきりの三大原因の一つです。

女性は閉経を機に骨密度が急降下するため自分事として捉えていきましょう!

骨を強く守っていくために一番大事な事は

最大骨塩量を獲得することです。

骨塩量は20歳をピークに緩やかに低下し閉経前後で急降下しその後また緩やかに低下していきます。

骨粗鬆症を予防するためには、小児期からの栄養と運動、適度な日光浴で十分に骨塩量を獲得することが重要です。

そんなこと言ったってとっくに20歳過ぎてるんですけど!

という声が聞こえてきそうです。

そうですよね。

大人女子の私たちにできることは

1.骨密度の低下を予防する
2.骨粗鬆症検診を受ける

この二つです。

1.骨密度の低下を予防する

骨密度の低下を予防するには先ほども出てきた栄養運動日光浴です。

栄養とはカルシウム、ビタミンD、ビタミンKです。

カルシウムは小魚、乳製品、小松菜など

ビタミンDはきのこ類、さけ、さんま

ビタミンKは納豆、海藻、緑黄色野菜

に多く含まれています。

運動は骨に刺激が加わる運動が効果的です。

ウォーキングやジョギング、筋トレなどがあげられます。

日光浴は夏は木陰で30分程度、冬は1時間程度が良いとされています。

現実的にはお肌のためには紫外線を防御したいし夏は木陰でも暑くていられません。少しは日に当たることも必要なんだ、くらいに思っておけば良いと思います。

月経が順調にあることは骨密度を保つためにとても重要です。

他にも女性ホルモンはコレステロールの上昇を防いだり肌や髪を若々しく保ったりしてくれます。

時々「生理が来ない方が楽でいい」とおっしゃる方がいますが女性の健康のために大事なものです。

50歳まであることが望ましいです。

2週間以上遅れることがよくあるという方は婦人科を受診してくださいね。

骨密度の低下を予防するためにサプリメントを飲むという手もあります。

エクオールは大豆イソフラボンが腸内細菌によって変換されて生まれる成分で、女性ホルモンと似た作用があり骨密度の減少を抑えてくれます。

カルシウムやビタミンは食事で摂るのが一番ですがサプリメントで補うのはアリだと思います。

2.骨粗鬆症検診を受ける

40代になったら一度は検診を受けることをお勧めします。

50歳を過ぎたら定期的に骨密度を測りましょう。

健康増進法により40ー70歳の女性は5歳刻みで検診を受けることができますが、

自治体によっては性別や年齢を拡大して行なっています。

ただし自治体の検診で行う検査は超音波を用いる簡易的な検査であることが多いです。

正確に診断するためには保険医療機関でX線を用いたDXA法を受ける必要があります。

検査で骨粗鬆症と診断されたら治療を始めましょう。骨折を防ぐため早いに越したことはありません。

問題なのは診断されなかった時です。

年々骨密度は低下していくのですから、自分で対策をしていくことが大切です。

栄養、運動、日光浴に加えサプリメントをとるなど積極的に対策していきましょう。

何歳になっても自分で行きたいところに行ける人生がいいなあと思います。

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この記事を書いた人

前原順子のアバター 前原順子 産婦人科専門医

1998年名古屋市立大学医学部卒業。産婦人科専門医。名古屋市立大学病院、公立陶生病院等で産婦人科診療に従事。2010年より前原外科・整形外科にて注入治療を始める。現在は婦人科医、注入治療医として複数のクリニックに勤務。二男一女の母。

ヒアルロン酸、ボトックスの注入治療を行なっています。注入治療により、大きく顔立ちを変えることなくお顔全体をバランスよく若返らせることができます。婦人科医として年齢サインに悩む女性の心を勇気付けたい、その方法の一つを注入治療と考えています。

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