健やかな更年期のために 食事編

今回は睡眠に次いで大事な食事についてです。

まず、糖質、タンパク質、脂質をバランス良く、緑黄色野菜やキノコ類などで食物繊維やビタミン、ミネラルも積極的に取りましょう、が原則です。

簡単に食事を済ませようとするとどうしても糖質に偏りがちですが、食事の質、量共にそろそろ意識を変えていきたいものです。

年齢とともに筋肉が減少しますからタンパク質は積極的に摂り、逆に脂質は控えめにしましょう。

閉経後は太りやすい

閉経すると太りやすくなるというのは本当です。

女性ホルモンが低下すると脂質代謝が低下しLDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールや中性脂肪が増加し太りやすくなります。

筋肉量が減り基礎代謝が低下することも太りやすくなる原因です。

同じように食べていたら太るようになっています。

食は習慣です。

健康的な食習慣が当たり前になればストレスではなくなりむしろそれが快適になっていきます。

自分にストレスにならないように少しずつ習慣化するのがコツです。

例えばカフェラテではなくブラックコーヒーにするとか、お菓子は小さいサイズを買うとか、やってみると習慣にできることは色々あるはずです。

良い習慣がつくと「私はできる!」という自信にもなります。

そうやって少しずつ健康的な習慣を増やしていくのがおすすめです。

ダイエットと銘打って頑張ると長続きしないことが多いと思います。

食習慣は短期間頑張ることではなく一生続けることです。
「〇〇してはいけない」と禁止すると、もう決めたそばから破りたくて仕方なくなり、破るまで意識から離れなくなってしまいます。
禁止するよりも「食べたい時は量を決めて食べればいい」ということにした方が良いのです。
そして食べた時は「あー美味しかった」と喜んで後悔しないことです。

ビタミンやミネラルで特に更年期以降に大事な栄養素をあげます。

ビタミンCはコラーゲンの生成を助けたりメラニンの生成を抑制したりとお肌に良く抗酸化作用もあるのでアンチエイジングやがん予防にも役立ちます。果物や野菜に多く含まれます。

ビタミンDは骨を丈夫にする働きのほか免疫力を高める効果があります。鮭、うなぎ、さば、キクラゲ、卵など食品から摂取したり日光にあたることで体内で生成されます。

カルシウムは骨の材料です。ビタミンDと共に骨のために積極的に取りたい栄養素です。乳製品、小松菜、豆腐などの大豆製品、小魚などに含まれます。

閉経後女性ホルモンが低下すると骨密度が急激に低下し骨粗鬆症のリスクが高まります。診断されてから治療を受けることも大事ですが、そうなる前から食事で日常的に摂取していきましょう。

この他には以下のようなものもあります。

ビタミンB  新陳代謝促進、疲労回復効果。豚肉、マグロ、玄米など

ビタミンE  抗酸化作用、血流促進効果。アーモンド、くるみ、オリーブオイルなど

オメガ3脂肪酸 血流サラサラ効果(抗血栓作用)、中性脂肪低下作用。青魚、くるみ、アマニなど

日々食べるものが体を作ります。

健やかな更年期とアフター更年期のために、頑張りすぎず継続できる食習慣を作っていきましょう。

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この記事を書いた人

前原順子のアバター 前原順子 産婦人科専門医

1998年名古屋市立大学医学部卒業。産婦人科専門医。名古屋市立大学病院、公立陶生病院等で産婦人科診療に従事。2010年より前原外科・整形外科にて注入治療を始める。現在は婦人科医、注入治療医として複数のクリニックに勤務。二男一女の母。

ヒアルロン酸、ボトックスの注入治療を行なっています。注入治療により、大きく顔立ちを変えることなくお顔全体をバランスよく若返らせることができます。婦人科医として年齢サインに悩む女性の心を勇気付けたい、その方法の一つを注入治療と考えています。

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