先天性内反尖足
先天性内反尖足とは、生まれつき足全体が内側に反り返っている病気のことです。
片側だけの場合もあれば、両足ともの場合もありますが、両足ともなっている子のほうがやや多い傾向にあります。また、1:2の割合で男の子に多く発症し、およそ500人〜1,000人に一人の割合で起こります。
稀にお母さんのお腹の中で内反位足の状態になっていることがありますが、毎日数回マッサージをしてあげると比較的簡単に治るので、医師からマッサージの指導を受けるといいでしょう。軽い矯正が必要な場合もあります。
症状
内反、内転、尖足、凹足の四つの要素からなる足の変形がみられます。
変形は固く、簡単には治りません。放置しているとどんどん悪化していくので、なるべく早く治療を始める必要があります。
保存療法
矯正マッサージ、矯正ギプス、矯正靴などにより足の裏を地面につけて歩行できる状態にします。
熟練した高度な技術が必要で、主に尖足以外の変形に対して有効な方法といわれています。
手術療法
ポンセティ法/Ponseti法
尖足の矯正や内反足が矯正ギプスだけで十分に矯正されない場合は、矯正ギプス後にアキレス腱を切り離し、さらにギプスで3週間固定します。麻酔は、全身麻酔を行います。アキレス腱を切り離すことを心配される方も多いですが、その後への影響は特にみられないと報告されています。
ギプスが取れたら、デニスブラウンと呼ばれる装具を装着します。初めて歩くときまでは終日装着し、その後は夜間のみの装着へと切り替えて使います。