整形外科

肩関節脱臼

概要

肩関節は人体の関節の中で最も可動範囲の広い関節であり、その可動範囲の広さゆえに脱臼を起こしやすく、人体で生じる脱臼の約半数が肩関節で生じます。

ほとんどが前下方脱臼であり、スポーツなどによる肩の激しい強打やひねりや、転倒事故などによる肩の強打により引き起こされます。

一度脱臼すると再脱臼の可能性も高く、特にスポーツ選手の再脱臼率が高く、接触型のスポーツで多くみられます。

症状

脱臼を整復すると痛みは改善されますが、脱臼不安感が出現することがあります。

保存療法

個人差はありますが3〜4週間は外転装具による固定が必要となり、受傷後3〜4ヶ月がスポーツ復帰の目安になります。スポーツ中の肩にかかる負荷を減らすため、肩関節の動きを改善しつつ、肩甲骨や胸郭の機能を良い状態にし、再発予防や良好なパフォーマンスを維持するためのリハビリテーションを行います。

手術療法

再脱臼を繰り返し、脱臼不安感のため競技力が低下している選手、また日常生活で脱臼する選手は手術の適応となります。手術は関節鏡視下、関節唇縫合術を行います。腱板の切れている症例は腱板縫合術を行います。

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