整形外科

膝蓋骨脱臼

概要

ジャンプ動作にて膝前面の筋肉が強く収縮するときや、膝を曲げることで膝蓋骨が大腿骨の外側へ偏位するものを膝蓋骨外側亜脱臼、完全に外側顆を超えたものを膝蓋骨外側脱臼といいます。膝蓋骨の内側方向への脱臼は稀であります。その他にも、膝蓋骨の脱臼はありませんが、膝蓋骨の異常な動きがあり、膝蓋骨の不安定性と痛みを訴える場合もあります。これらはすべて膝蓋骨不安定症(unstable patella)とも呼ばれ、10歳代の男女に頻発するといわれています。膝蓋骨脱臼は大きく4つに分類されます。転倒やタックル等の外からの強い力により脱臼する外傷性脱臼、初回脱臼後何度も脱臼を繰り返す反復性脱臼、同じ姿勢によって毎回脱臼する習慣性脱臼、姿勢に関係なく常に脱臼している恒常性脱臼があります。

症状

脱臼が起こった場合、多くの場合膝蓋骨は病院に来る前に元の位置に戻ります。(戻らなければ病院で戻します。)脱臼に伴って半数程度の患者で軟骨や骨の損傷が起こると言われますが、その程度によっては、早期に手術が必要になる場合があります。

保存療法

サポーターなどの装具療法や、リハビリテーションによるトレーニングを行います。関節に水や血腫が溜まっている場合は穿刺を行います。

手術療法

脱臼が頻回に起こる方は手術療法が必要になります。
外側支帯解離術や内側広筋の移動術、内側膝蓋大腿靭帯の再建術等を行います。

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