肩腱板損傷
肩関節を覆う腱板という腱が断裂しておこる疾患で、主に40〜60歳の男性(特に右肩)に起こります。重い物を持ったり、転倒により腱板が断裂し発症するケースが多いですが、日常生活の中で繰り返し肩腱板が使われる動作(腕を挙げるなど)によって断裂したり、若年者がスポーツによって断裂するケースも見られます。
症状
痛みにより腕が上げられなくなったり、肩の力が入らないなどの症状が出ます。
運動する際や夜間に多く、特に夜間は痛み「眠れない」と訴える患者さんも多いです。
肩腱板損傷の治療法
保存療法
消炎鎮痛薬の内服・注射やヒアルロン酸注射による薬物療法をします。また3ヵ月〜6ヵ月のリハビリテーションを行います。
鏡視下腱板修復術
上記の保存療法で症状が改善しない場合は、鏡視下腱板修復術を行います。
肩関節の周囲に1〜2cmほどの小さな穴を3カ所程あけ、断裂した腱板の位置を修正して縫合を行います。術後3週間は外転装具の装着が必要となり、手術した腕を不自由なく使えるようになるまでには3ヵ月〜6ヵ月程かかります。
リスク
術後のリハビリテーションが不十分な場合は、関節拘縮や再断裂を発症する可能性もあります。